1.建築とネットワークの2つの軸
2.システム思考から生まれるデザイン
3.建築設計の基本は住宅
建築の軸は住宅から都市スケールの建築まで。ネットワークの軸は直接の人のつながりからインターネットまで。
この2つの軸を描いてこれまでの仕事をプロットしてみると、これまでの仕事の位置づけと関係がよくわかります。
建築家は世にたくさんいるけれども、インターネットに詳しい建築家は少ないです。
実はこれに英語という3本めの軸も隠れていて、この3軸が松代泰彦の特徴であり、強みです。
建築とインターネットの両方で使うのは、アーキテクチャーという用語です。両者には基本的な構造が似通っています。
松代泰彦は建築設計で基本調査や構想から基本設計、そして実施設計における詳細設計、さらには現場での監理までをおこないます。
特にこの前の段階に必要なシステム思考が得意で、ものごとや情報を一式ひとまとめにとらえて、それを構造的に段階的に整理して秩序を組み直せます。これはコンピューターのプログラミングと似ています。建築設計でもこの作業をプログラミングと呼ぶことがあります。
どこまで設計がシステムとして論理的に語れるかを依頼者とともに考えぬき、その最後に生まれるデザインこそが依頼者に納得できるデザインであり、松代泰彦の個性だと考えています。
建築はまず依頼者の目的とする用を足さなければならなりません。設計者の個性は、用を満たすためには何が必要かということを考え抜いたところに、自ずからにじみ出て来ます。
人が住むには、生物として生存するために、まず外部の環境や災害から守られるためのシェルター(殻)が必要になります。
これは衣服の延長としての殻で、殻はある程度の骨組みとそれを覆う外皮があって、風雨や外力では簡単に壊れない強度が必要です。殻には出入り口があって、殻の中には呼吸ができてそして体温を保てる環境と、安全に身体を横たえて睡眠をとれるスペースが必要になります。これが住宅の原点です。この段階ではまだ「巣」と同じと言えるでしょう。
あとはこのスペースの中でどういう活動をするかによって大きさや様々な機能が加わり、さらに気候や風土によって、いろんなつくりかたの住宅ができます。火の使い方、食べ物の貯蔵のしかた、資材の種類、そして家族や人の集まり方によって住宅は変わります。この原則は古くから現在に至るまで変わっていません。
しかし住宅はシェルターであるだけでは人が生き物として生きることができるだけであり、感情や意志をもつ人間にはそれだけでは不足です。たとえば生き物に必要な排泄には、人の目を避けるスペースが必要です。被災したときに一時的に体育館などに避難することがあり、そこでの生活が数日続くと、やがて人は人の目を避けるスペースが欲しくなります。
このような欲求は本来は文化により大きく違います。しかし現代の先進諸国での生活文化とそれに必要な環境としての住宅はとても似てきています。生活を便利にするためには給排水衛生設備、電気設備が欠かせないし、空気調和設備も必要です。所持する家具備品も増える一方です。設備にかかるランニングコストも下げたい。近年はユニバーサルデザインも当然。
ところがイニシャル建築コストは下げたい。そして住宅は単独で建っているだけではなく、近隣の家並みとも調和がとれなければならなりません。
このように相反する条件に優先順位をつけて、コストの範囲内で折り合いをつけ、そして設計者のオリジナリティを加えながら依頼主に満足してもらうこと。これが建築家の役割です。
このように住宅は、生き物のシェルターであり同時に感情や意志をもつ人間の活動するスペースとして、そして人が集まって住むまちを作る要素として、相反する複雑な条件を解決しながら設計しなければならなりません。住宅設計は建築設計の基本という意味はここにあります。
自己紹介(自身のこと、趣味その他)
95年からインターネットを始め、unixでサーバーを立てて人様にお貸ししたりしています。
スポーツはヨガ、スキー、乗馬。数年前までヒップホップダンスを習っていました。
音楽はバッハ、モーツアルト、ルネサンス音楽、教会音楽と
アーバンソウルフルヒップホップ/R&B、クラシックカントリーが好きです。